異常者と二人きりの心理空間
モラハラでも、DVでも、タチの悪いストーカーやセクハラや性被害でも、加害者が異常者である場合の問題を、次のように言うことができると思います。
被害者には正常者の脈絡しかないので、被害者は加害者の意図や言動を理解したり想像したりすることができず、攻撃をかわせません。
そして、何とか被害を避けようとして苦心しているうちに、被害者の方が頭がおかしくなってきます。
ところで、異常者による被害を避けようとする場合、被害者は正常者相手には決してとらない言動をとることになります(たとえば耐え難い事をされていても、それ以上に嫌な事をされそうなのが怖くて、相手を怒らせまいとして気を遣う、など)。
そして、被害者のこうした言動は、第三者から理解されません。
なぜなら、第三者にも、正常者の脈絡しかないからです。
第三者は、正常者脈絡の中での人間関係を想定して、被害者に常識や当たり前の能力が欠けているために、普通なら人が避けられる被害を避けられない(あるいは避けられなかった)のだと判断してきます。
こうして被害者は人から理解されず、加害者である異常者と二人きりの心理空間に閉じ込められます。
また、嫌な被害の特徴は、加害者の攻撃がその都度単発的ではなく、持続的に発展していくところでしょう。
なぜそんなことになるのか、第三者にはまるで想像もつかない、という話になっていきます。
もちろん被害者にも、そんな事は上手く説明できません。