歪んだ心理空間における精神的被害

モラハラ、DV、ストーカー、セクハラ、性犯罪等における加害者心理と被害者心理

異常者の二面性とアクの強い人相

「父の恫喝に屈した」市教委がアンケート渡す 小4死亡

 千葉県野田市の小学4年、栗原心愛(みあ)さん(10)が自宅で死亡した事件で、市と市教育委員会が31日に会見し、心愛さんが父親の栗原勇一郎容疑者(41)=傷害容疑で逮捕=からの「いじめ」を訴えたアンケートのコピーを、市教委が栗原容疑者に渡していたことを明らかにした。市教委は「恫喝(どうかつ)」されたと説明した。一方、厚生労働省は、市教委の行為が違法だった可能性を指摘している。・・・
 
 矢部課長は「(12日の面会で担当者が)大きな声で恫喝され、威圧的な態度に恐怖を感じ、強い要求に屈してしまった。その後、どのような影響が出るか、心にひっかかりながらも渡してしまった」と話した。

  

 
 大きな声で恫喝する、「訴訟を起こす」といった威圧的な態度を取る ―― これこそ、加害者が異常者である証拠です。子供を虐待していない普通の人には、そんなことはありえませんから。市教委は、こうした態度を向けられた段階で、この人が虐待の加害者である可能性を真剣に疑う必要があったはずだと思います。心愛さんがどれほど怖い思いをしているか、容易に想像できたはずです。
 
 しかし、そもそも窓口の人の対応にすべてが任されるのではなく、必要な法整備がなされるべきなのではないでしょうか。子供から虐待の訴えがあった時点で、問答無用に子供が保護され、親が逮捕されることはできないのでしょうか。事実の確認は、その後でも良いのではないかと思います。でなければ、子供が虐待され続けてしまいます。
 
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 この父親は、心愛さんが楽しそうに乗っていた自転車にカギをかけてしまったりしていたようですが、一般的に自己愛の強い異常者は、人が楽しそうにしているだけで妬んで、攻撃したくなります。攻撃に対して相手が自分の身を守ろうとすると、憎しみの対象にしてきます。被害者の抵抗が自分にとって脅威となると、破壊的な攻撃に出ます。子供に対しては、「しつけ」とか「教育」の名のもとに虐待を行います。

 

 この容疑者は妻へもひどいDVを行っていたようですね。

 

 母親(妻)へのDVの内容は、およそすべてが含まれるモンスター級。精神的には“バカ”“お前は何もできない”と暴言を吐かれる。身体的には殴られる。経済的には貯蓄や生活費を厳しく管理される。社会的には行動の監視、ケータイの履歴をチェックしたり、妻が友人や両親と会うことを禁止したりする。

 

 そして、外面を取り繕ります。

  

 家族を暴力的に支配し、学校の面談ですごんでみせた勇一郎容疑者だが、職場では低姿勢で人当たりのいい別の表情を見せていた。昨年4月から在籍する沖縄コンベンションビューロー東京事務所の上司は、事件と容疑者が結びつかないと首をひねる。


「非常に温厚で穏やかでコミュニケーション能力もあり、慕われていました。どんな人にも正しい敬語を使って、自己主張もしないし、人と意見がぶつかることもなく、みんなから頼られていました。彼を悪く言う人はいません」
 
 酒癖は普通、ニコニコと人の話を聞き、トラブルもなし。

 

 同じアパートの住人も、「丁寧でしっかりした人という印象しかありません。虐待とは真逆のイメージです」と語っていたようです。
 
 容疑者夫婦は同級生の家に心愛さんを迎えに行くとき、これまた平身低頭だったという。

「お父さんが相手のお宅にお邪魔して“すみません”とか菓子折りを持ってやってきて、丁寧すぎて怖いほどにお礼を言うそうです。ただ服装は全身真っ黒。背が高くて、威圧的な感じがして“不気味だった”って言う人もいました」

 と近隣の主婦。
 
 一般的に自己愛の強い人格障害者は、体裁を非常に気にして、自分を良く見せます。自分が支配できる状況で、支配できる相手だと思うと、脅迫したり、恫喝したり、暴言を吐いたりして威圧的な態度を取って、自分の思いどおりにさせようとしますが、普段、そとづらは非常に良かったりします。
 
 人によっては、しばしば調子の良い上機嫌で、愛想よく現われます。また、本当は気が弱いため、他人から攻撃されたり非難されたりすることがないように、他人に対して馬鹿丁寧だったり、おもねるような態度を取る人もいます。自分の意見を言ったとき、ほんの少しでも批判されたり反対されたりすることに耐えられず、自制心が効かなくなったりもするため、自分の意見を言わずに、相手に調子を合わせていることもあります。被害妄想も非常に強く、自分が被害を受けていて、それを辛抱強く我慢しているかのような話をすることもあります。
  
 それでも、人によっては人相に、アクの強さや陰湿なクドサが現われています。執拗にクドい陰険さが、上辺の愛想よさに覆われて、単なる個性のように見えている場合もあります。
 
 また、何を「暗い」、何を「明るい」と感じるかは、人によって様々かもしれませんが、どんなに調子よく喋ったり、ふざけたり、冗談を言ったりしていても、暗く淀んだように見える人というのがいます。
 
 私たちは良心的であろうとすればするほど、人を顔で嫌ってはいけない、偏見をもってはいけない、と考えてしまいますが、外見や人相には、人柄がある程度現われているものです。
 
 そういえば、上の事件の容疑者とはまた違うタイプだとは思いますが、俳優の新井浩文が強制性交容疑で逮捕されました。この人も、どう見ても良い人相だとは思えないのですが、人気があったりしたようですね。