歪んだ心理空間における精神的被害

モラハラ、DV、ストーカー、セクハラ、性犯罪等における加害者心理と被害者心理

異常者による精神的被害

モラハラ・DVにおける不毛な口論の根本原因&被害者が受ける影響

自分の劣悪性から目を逸らす自己愛性パーソナリティ障害 被害者における混乱 被害者は加害者を恐れて暮らすようになる 加害者は何が問題かハッキリ言わないまま、被害者を恨む モラハラやDVの加害者が行う口論は、問題を解決させるためのものではなく、自分…

自分の悪事を隠し、被害者の抵抗を「悪事」として、「正義」を振りかざす攻撃者たち — 加害者の話は分かりやすく、被害者の話は分かりにくい —

前回の記事で、DV・モラハラ加害者には、被害者を悪者扱いし、対立が深まると被害者を加害者に仕立て上げようとする傾向があると述べました。 これは彼らの権利意識や被害者意識が高く、欲が深いからです。 加害者は、男性である場合も、女性である場合もあ…

性暴力における<征服>と<破壊>

「性暴力」や「男女間の暴力」には<征服>や<支配>のほか<破壊>といったテーマがあり、次のようなパターンがあると思います。 ①<侵害>程度で終わるケース ②加害者が被害者を<征服>して去っていくケース ③加害者が被害者を<征服>しようとして付き…

変質的な異常者に対する恐怖感、および周囲から理解されづらい対処行動

旭川のいじめ事件については、「いじめ」というタームが私にはしっくりきません。大勢の加害者が「悪ふざけ」で嗤いながら行う、執拗な性的サディズムの行為は、被害者に最も深刻なレベルの心的外傷を与えて当然でしょう。加害少年からの脅しがあったという…

被害者の頭が狂ってくるモラル・ハラスメント

イルゴイエンヌの指摘するモラル・ハラスメントの恐さ マリー=フランス・イルゴイエンヌによると、モラル・ハラスメントの加害者は計算高く、狡猾です。 加害者は苛立ったり、感情を爆発させたりして相手に敵意を示すわけではない。加害者の敵意はほんの小…

DV・モラハラ被害者はなぜ逃げられないのか(トラウマ性の結び付き traumatic bonding)

「トラウマ性の結び付き(traumatic bonding)」という、一般の人々には理解され難い被害者心理があります。トラウマになるような被害を受けている者が、加害者から離れられなくなる心理ですが、これはしばしば指摘されがちな「共依存」とは全く性質が異なる…

投影と投影同一化(視)の違い&投影をしてくる人の精神構造

投影同一化(視)(projective identification)についての下の記事を比較的よく読んで頂けているようなので、補足しておきます。今回は、「投影」と「投影同一化(視)」との違いです。 echo168.hatenablog.com 「投影同一視(化)」という言葉はいろんな意…

被害からの立ち直り方

モラハラ・DV・ストーカー、セクハラ、パワハラ、性被害、妄想症の人からの被害など、どれにも当てはまると思いますが、加害者に人格異常や精神異常がある場合、加害者心理の分析と、被害者に生じている異常な精神状態の正常化とは、セットになっていると思…

クレランボー症候群の妄想の対象にされた人における精神的被害と後遺症

今年の4月に書いたクレランボー症候群についての記事に、こちらの記事のリンクを貼っておきました。妄想のターゲットにされた人が受ける精神的ダメージと後遺症についての説明をします。 下の理由により、妄想のターゲットにされた人は、頭を変にさせられ、…

恐怖の恋愛妄想 ~クレランボー症候群(エロトマニア、被愛妄想)

非常に簡単に言うと、妄想上の恋愛関係でマウントを取らなくては気が済まないというのが、クレランボー症候群の妄想の特徴です。そのため、妄想の対象としている相手から避けられたり嫌われたりすると、自分の優位を取り戻すために、相手の方を貶める醜悪な…

異常者と二人きりの心理空間

モラハラでも、DVでも、タチの悪いストーカーやセクハラや性被害でも、加害者が異常者である場合の問題を、次のように言うことができると思います。 被害者には正常者の脈絡しかないので、被害者は加害者の意図や言動を理解したり想像したりすることができ…

ネイマール選手が疑惑をかけられた件

先日、「ネイマール選手のレイプ疑惑 検察 証拠不十分で起訴見送り」というニュースがありました。 婦女暴行疑惑のニュースが流れたとき、これはかなり怪しいと思い、すぐに記事を書こうかと思ったのですが、その頃は多忙のため、記事を書いている時間があり…

心理操作をしてくる人々(マニピュレーター)

マニピュレーター(潜時的攻撃性パーソナリティ)とは? こわれた良心 勝つことへの執着 攻撃の意図を押し隠す 人はなぜ見抜けないか 人を操り支配する戦略と手法 文庫 他人を支配したがる人たち (草思社文庫) 作者: ジョージサイモン,Jr.,George K. Simon,…

話を逆転させるパラノイア(妄想性障害)

パラノイアは妄想症ですが、特定の妄想以外の思考、言動には異常がみられず、職業上も、ふつうの人のように暮らしています。幻覚や幻聴があったり、周囲の人に意味不明の言動を繰り返す、統合失調症のような精神病とは、かなり異なります。 稀な病気で、罹患…

被害者を狂気にすら追い込む、モラハラ加害者の<変質的なやり方>

あまり、ここまでのことになっている方はいらっしゃらないと思いますが、もともとこのブログは、特にひどい精神的被害を受けている方たちのために、状況を理解し、そこから抜け出す手がかりにして頂ければと思って作ったブログです。 典型的なモラル・ハラス…

モラル・ハラスメントの加害者の<変質性>

前回、書き忘れてしまいましたが、DV的な被害に比べてモラル・ハラスメントは陰湿で分かり難く、被害者は被害として訴えにくいと思いますが、人格的に辱めて傷つける<意地悪>のようなものはモラル・ハラスメントに当たります。配偶者からのこの種の被害で…

DVの「心理的攻撃」とモラル・ハラスメントの違い

DVの「心理的攻撃」がモラハラと同じかというと、少なくとも、「モラル・ハラスメント」の提唱者であるイルゴイエンヌの描写や説明によると、多少違っていると言えそうです。あえて大雑把にいえば、DVの場合、<加害者が感情をあらわにして怒鳴る>というも…

変質者の卑怯なやり方に、被害者は心理的に追い詰められる

矢川冬『もう、沈黙はしない・・性虐待トラウマを超えて』 もう、沈黙はしない・・性虐待トラウマを超えて 作者: 矢川冬 出版社/メーカー: NextPublishing Authors Press 発売日: 2018/06/25 メディア: オンデマンド (ペーパーバック) この商品を含むブログ…

ドメスティック・バイオレンス(DV)

ドメスティック・バイオレンスについての概要(内閣府男女共同参画局による) www.gender.go.jp 身体的なもの 殴ったり蹴ったりするなど、直接何らかの有形力を行使するもの。 刑法第204条の傷害や第208条の暴行に該当する違法な行為であり、たとえそれが配…

職場におけるモラル・ハラスメント(パワハラとちょっと違います)

イルゴイエンヌの著書から、職場におけるモラル・ハラスメントの特徴をまとめておきます。 モラル・ハラスメントが人も会社もダメにする 作者: マリー=フランスイルゴイエンヌ,高野優 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店 発売日: 2003/02/08 メディア: 単行本 購…

<加害者にされる>被害(および<被害者が悪者にされる>被害)

存在しない事件の<加害者>にされる 虚偽の訴えをする人 <本物の被害者>と<自称被害者>である加害者の違い 高圧的に<冤罪>を主張する悪人 存在しない事件の<加害者>にされる 妄想的な人に絡まれると、存在しない事件の<加害者>にされます。世間で…

夫婦間のモラハラ・チェックリスト(特徴と具体例)

モラハラを行う<自己愛的な変質者>は、身近な人とすぐに権力争いをしようとします。その際、自分が相手から反撃されないように、相手に対する自分の<悪意>を隠蔽することが多く、被害者は相手と戦う気などまったくない間に、密かな攻撃を受け続ける、と…

卑怯なやり方で、人を支配できる構造をつくるモラハラ加害者

モラハラ加害者が被害者を支配できるのは、能力があるからでも、優れているからでもなく、単に卑怯だからです。「モラル・ハラスメント」という言葉を作ったマリー=フランス・イルゴイエンヌは、そのやり方を「変質的」だと言っています。原語の "pervers" …

<猫なで声>だった態度を豹変させて、恫喝してくる人

突然、猫なで声を怒鳴り声に変える 親しみやすいような顔をしていた人が、憎々しげな顔になる。なよなよと女性のような声を出していた男性が、突然がらりと態度を変えて太い声で罵声を浴びせ始める。 「それは、それは感謝をしております」と気持ち悪いよう…

エロトマニア(恋愛妄想・被愛妄想)の奇妙で異様な特徴

d.hatena.ne.jp しばしばストーカーには、自分がターゲットから愛されているという被愛妄想(エロトマニア)があると言われます。なんらかの精神障害がある人に、付加的にエロトマニア妄想が生じてストーカー化するケースが多いようです。エロトマニア妄想だ…

他人を貶める人の心理(2)投影同一視とは?

投影同一視(投影同一化)とは? 自己愛性パーソナリティ障害や妄想性障害などの障害をもつ人は、自分で自分自身に認められないような醜い劣等感や恥ずべき感情、醜悪な劣った人格などを、他の人に「投影する」ということを行います。「投影」(projection)…

その変な話は、妄想です ー まともに見える狂人、事実のような妄想

「ずいぶん変な事を言ってくるな」とか、「ずいぶん嫌な話にしてくるな」とか、思うことはないでしょうか。その場合、その話をしている人が、変な人かもしれません。 「妄想」のある人と言うと、「他人に思考を盗み取られている」とか、「電波でメッセージを…

他人を貶める人の心理(1)

やたらと他人を貶めてくる人たちというのがいます。彼らは、自己愛的な人格構造をしていると言ってよいでしょう。それがどのような構造なのか、という話をします。このような人たちが、しばしばモラハラ加害者になります。 ・善悪の二極化 自己愛的な人格構…

健常者が精神病扱いされる、そして本当に精神病になる(ガスライティング)

異常者による被害には、いろいろ怖ろしいものがありますが、何といっても、被害者の精神が破綻させられるところです。これはモラハラにありがちなことです。被害者は嫌な目に遭うのを避けようと神経を遣っているうちに、神経がすり減るだけではありません。…