歪んだ心理空間における精神的被害

モラハラ、DV、ストーカー、セクハラ、性犯罪等における加害者心理と被害者心理

被害者を「ストーカー」に仕立て上げるセクハラ加害者

セクハラにおいても、本来の加害者が被害者を加害者に仕立て上げることがあります。

 

ありがちなのは、大学などの教師が学生にセクハラをしておいて、自分が訴えられると、「メンタルが不安定な女子学生から、付きまとわれている」という話にするパターンです。私自身が知っていた先生も、そのような事を言っていたかと思ったら、その後、本当にセクハラで免職になりました。

 

問題は、実際に境界性パーソナリティ障害などのある女子学生が、疑似恋愛感情を抱いて、教員を追い掛け回すこともあることです。それで、セクハラ加害者の教員がそういう話をでっちあげて、被害女性に「人格異常のストーカー」という烙印を押しても、それはもっともらしい話に聞こえてしまいます。

 

このパターンについては、ストーカーの本にも出てきます。

 

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大学でセクハラを受けた被害者は、第三者からの二次被害に遭うこともあります。

 

 被害者は、相談した指導教員から「なんてスキャンダラスなことをしてくれたんだ!」「お前が加害者を陥れたんだな!」と一方的に怒鳴られ、アシスタントの仕事を辞めさせられてしまった。

 さらに、指導教員から「加害者の家庭を壊したんだろう! 男の職場まで奪うなんてなんという女だ! 加害者を陥れたんだな! 本人から聞いたぞ」と怒鳴られた。

 警察にも相談したが、「そのくらいのことでは動けない」と言われ、教授にも「つきまとわれて体重が減っている」と言ったが、「まだ肉がついているじゃないか、大丈夫だ」と相手にされず、以前大学のセクハラ委員会に相談したときも、相手にされなかったので助けてもらう方法が考えられなかった。(研究員から)

(日本フェミニストカウンセリング学会・性犯罪の被害者心理への理解を広げるための全国調査グループ, 『なぜ「逃げられない」のか―継続した性暴力の被害者心理と対処行動の実態―』, 2019年, 16頁)

 

大学では、セクハラで専任教員が免職になると、なぜか他大学などの男性教員が寄ってたかってその人を助け、すぐさま次のポストが決まります。