歪んだ心理空間における精神的被害

モラハラ、DV、ストーカー、セクハラ、性犯罪等における加害者心理と被害者心理

「ブロ友さん」の中に、こういう人がいたら要注意(ネット上の危険人物)

 

顔を見せないことを強みとする

 実社会に顔を出せない、という事情を抱えて、ネットの仮想社会にだけ生きている人々が、次々とブロ友さんなどをトラブルに巻き込んでいると言われます。しかし、私たちがネット上で親しくなった人を危険人物かどうか見抜くのは、実際にはかなり難しいでしょう。問題は、最初からキモチ悪いコメントを入れてくる人たちではないからです。ネット関係の専門家の談話がありますので、まずはそちらを引用します。

 

特にブログのようなところには、実社会に居場所がなく、ネットの世界にだけ生きている人たちがいます。ブロ友さんたちなんかとも、絶対に会いません。そういう人がネットの外に出てくるときは、怖いですよ。

 

彼らは勝手な想定をして、相手の反応がその想定からずれると、それを修正しようとして、おかしな事をしてきます。そういう人たちが、ネット上で繰り返しトラブルを起こしているんですよね。

 

 実社会でストーカーになるタイプが、ネット上でもストーカーになっているように見えますが、ネット上にはそれなりの特徴がありそうです。

 

 対人関係で繰り返し失敗を重ねてきた人の中には、完全に引き籠ってしまっている人がいます。しかし、ネット上だけなら、好人物を装うことができますし、自分の幻想的・妄想的世界を維持しやすいでしょう。その場合、ブロ友さんに会ったりはしないでしょう。

 

 

自己中心的な思い込みで他人に絡む 

 人格構造に異常がある人妄想症的な人は、勝手な想定をして、それが現実と食い違っていたとき、現実の方を歪めようとしてきます。自分のニーズに当て嵌めて、現実を歪曲して解釈したり、自分の思い込みをムリヤリ他人に押し付けてきて、相手に嫌がられる、ということです。自己中心的なストーリーを作ってきて、少しでも相手に嫌がられると被害感情を募らせて、相手を攻撃・支配しようとしてきます。

 

 しかし、パーソナリティ障害者や妄想性障害者は外面的には普通の人に見えていて、うわべ上の付き合いでは普通に友好的なやり取りが成り立ちます。ましてネット上で善い人に見せるのは簡単でしょう。

 

 

悪質ストーカー化する可能性がある人のもつ要素 

 敢えて言えば、次のような点が揃っていたら悪質ストーカー化する可能性のある人かもしれないので、気を付けた方が良いでしょう。

 

  1. ブロ友さんたちと次々とトラブルになり、攻撃を行っている。(自分が被害者のように言っていても、しばしば被害妄想だったりする。)
  2. 承認欲求が異常に強い。(病的なナルシシズムは、自分の思いどおりにならないと、攻撃性に転じやすい。)
  3. いつも皆に撫でさするようなコメントを入れる。(強すぎる承認欲求の裏返しで、人から嫌われたり批判されたりする余地をゼロにするため。)
  4. 知識を誇ったり、同情を引こうとする自己アピールが多い。
  5. 妙に勘違いが多かったり、思い込みが強かったりする。(現実を判断する能力に欠けている。事実を自分に好都合に歪曲する。妄想性障害やパーソナリティ障害からそうなっている場合がある。)
  6. 自意識過剰だったり、他人から見て意味不明の拘りが強かったりする。(強いコンプレックスから、病的で自己愛的な人格構造をもっていたり、妄想性障害があったりする可能性がある。)
  7. 実体を隠そうとする。(ブログ上で虚像が作り上げられている可能性があるが、これだけでは何ともいえない。実生活上の交友関係がなさそうな人は、要注意だろう。)

 

 つまり、攻撃性妄想性ナルシシズムが揃っている人がもしネット上の身近にいたら、要注意です。交際相手でもない人に対してストーカーになるのがこの種の人たちですが、特にネットの仮想空間(匿名で済むブログなど)には多いのではないかと思われます。

 

 引き籠ってネットの世界にだけいても、攻撃的でない人なら大丈夫ですし、たとえば精神障害などがあっても、それを公言している人の場合は、理解して付き合えば、あまりトラブルになることはないと思います。

 

 攻撃的な人の場合は、ほんのちょっと気に入らないだけで、変な事をしてきます。ただし、モラハラ的なやり方をする人の場合、表面上は友好的にするといった二重のメッセージを出して、ターゲットを混乱させてくることがあります。自分の方は攻撃されないようにするためです。

 

 

姿を見せないネット上のストーカー 

 女性は、この種の男性に異性として目を付けられないように、気を付けた方が良いでしょう。ストーカー気質の男性は、しばしば妄想的な傾向があり、自分が相手から好かれているという被愛妄想を抱きます。ただし、ネット上のストーカーの場合、普通に現実世界に出てこようとしない人の方が危険だというわけです。

 

 ネット上でなくても、他人と親密な関係を築けなかったり、正常な恋愛関係を持つことのできない変質者的な人は、女性に普通の交際を求めてきたりはせずに、変な事をしてきます。そして、ターゲットが嫌がって離れていこうとすると、執拗に食い下がって引き止めてきたり、気が済むまで嫌がらせをしてきたりすることがあります。つまり、交際を求めてくるのばかりが〈ストーカー〉ではないということです。

 

 ネット上で多いかもしれないのが「憎悪型」のストーカーです。この場合、恋愛感情は無関係です。激昂体験をきっかけに、自分が満足できるまで、ネット上で執拗な嫌がらせを行ないます。

 

 

ネット上のトラブル

 SNSでしつこい嫌がらせコメントが入るというようなトラブルはたまに聞きますが、その程度なら、コメント欄をなくせば済む問題かもしれません。しかし、ネット上で悪質な誹謗中傷が行われるようになると、被害を避けるのが難しくなります。

 

 「ネットストーカー」についてのブログ記事などを見ても、あまり大した被害の報告がなく、単に粘着してきているだけの人を「ストーカー」と言ってしまっているものもあるようです。しかし、粘着してくるだけの人の場合、拒絶の意志を示せば、それで話が通じて解決することが多いようです。

 

 本当のネットストーカーに遭ったら、被害者はネット上のアカウントなど残しておけません。専門家によると、「頭がおかしくなる」ほど嫌な事をされて、ブログをやめるケースがたくさんある(!)といいます。(それなのにネット上に被害者の体験談がないのは、被害者が本当に嫌な思いをしてネットを離れ、もはやネット上での発信をしなくなってしまっているからなのかもしれないと思うと、やはり気味が悪いですね。)

 

 個人情報を分からないようにしていても、ブログに自分の内面的な心情など書いてしまっている人は、気をつけた方が良いでしょう。匿名なら良いと思って、普段なら人を選ばないと言えないようなことを書いてしまっている方も大勢いらっしゃると思います。そうしたところに、ストーカーが目をつけて、深入りしてくる可能性がありますし、それについての中傷を書かれてしまうという事例があります。

 

 

対処方法 

 万が一、ネット上でこの種の人から目を付けられた場合、確実に言えることは、相手の機嫌が良いうちに、コメント欄を廃止することだと思います。相手の機嫌が損なわれてきている段階だったら、なるべく早く、無言でブログをやめるのが確実な安全策です。

 

 

 ネット・ストーカーの場合も、脅迫を受けたり、名誉棄損などの被害があったら、警察に相談窓口があります。

 

都道府県警察本部のサイバー犯罪相談窓口等一覧

 

 個人の権利を侵害する情報などをネット上に流された場合、下の協会に依頼するとインターネットサービスプロバイダやサイト管理者に削除要請をしてくれると聞きました。

 

www.saferinternet.or.jp

 

 

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追記(同性同士などでもトラブルを起こしやすい人)

2019.5.22

 上の記事では、主に異性感情などからストーカー化しやすい男性のケースを中心に書きましたが*1、ほぼ同じタイプの人たちが、同性同士のトラブルも起こしやすいと思います。私自身、こうしてしばらくブログにかかわってみて、気がついてきたことを追記します。

 

①過度にネットに入れ込んでいる人たちの中には、異常な攻撃性(ナルシシズムや被害妄想などに基づくことがよくある)をもっているため、対人関係で失敗を繰り返し、引き籠ったあげく、ネットばかりになっている人たちがいる。

②そうした人たちが、孤独感や劣等感を解消するために、ネット上で承認欲求を満たそうとして、理想的な仮想人格を作っている場合がある。とりわけ実名を伏せて書けるブログなどでは、どんな人物にもなりきれてしまうが、ネット上はそれが見破られにくい。

 

 ブログの場合、具体的には次のような傾向の強い人は、注意して見てみると良いかもしれません。

 

1.承認欲求を満たすためのブログ

 何か目的があって、そのためのブログを書いているのではなく、ブログを書くこと自体が目的でブログを書いており、その内容が多くの人たちからの賞賛や賛同を期待するものとなっている。

 

2.多くの事柄に対する理解や、多くの人たちに対する共感、賞賛を示す

 自分を飾るための綺麗事が多く、やたらと寛容なふりをする(普通の人は、そんなふうに振る舞う必要がありません)。

 

3.変にブログに入れ込んでいる

 厖大な時間や労力をブログ活動に費やし、アクセス数などの高いブログを作ることで承認欲求を満たして、ますますブログに入れ込んでいることがある。

 

4.実際にトラブルが多い

 トラブルが多いのは、何かがあるということ。ただし、実社会でもネット上でも、承認欲求の強すぎる人は、相手を悪者にするし、狡猾な人になると、本当の被害者に見える。

 下の記事にも書いたように、病的に自己愛の強い人は、自分の化けの皮が剥がれそうになっただけで、相手を攻撃してきます。

 

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*1:ローゼンフェルドとハーモンの研究によれば、ストーカーの8割以上が男性です。特にネットのような単なる仮想空間上で、女性が攻撃的なストーカーになることは少ないと思われます。女性は現実的な傾向が強いため、仮想空間上の事には、普通はあまり執着しませんし、そもそも男性に比べれば、攻撃性自体が低いからです。